【家づくりコラム】タテログ住宅はどれくらい地震に強い?最新の耐震事情を徹底解説します!

 概要説明 

地震大国であり、地震が多い昨今。

木造住宅である「タテログ構法」は、地震にどれくらい強いのか?

令和6年能登半島地震の事例を参照しながら、解説していきます。


 コラムのポイント 

・タテログ構法は、地震にとても強い!その理由を解説します。

・令和6年能登半島地震はどうだったのか?国交省の資料を参照しながらレポートします。

・タテログ構法で、住宅を建てるメリットを、ご紹介します。


 目 次 

1.タテログ構法は強い!

2.選べる耐震等級

3.令和6年能登半島地震の木造建築の被害について(国土交通省統計)

4.構造体(壁・柱)のバランスが大切

5. たてものの軽さも大切

6.耐震等級のメリット

7.タテログ構法のメリット(ぬくもり、調質、頑丈)

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1.タテログ構法は強い!


タテログ構法に用いる国産無垢木材の壁パネルは、柱の集合体のような木パネルです。

よって、鉛直方向の荷重に、とても強い特性を有しております。


また、地震の揺れなどの水平方向の荷重に対しては、木造建築の良い点である「しなやかさ」を発揮して、変形を押さえます。

具体的には、壁倍率が1.5~5.0倍までのバリエーションがあり、構造設計(計算)に応じて、柔軟に選ぶことができます。


タテログ構法の壁パネルは、一般的な木造住宅の壁と同等以上の強さを有しております。


タテログ構法の壁パネルは、「荷重や変形に耐える強度」と、「変形に追従できるしなやかさ」の両方の良いところを有している、とても強い壁です。






2.選べる耐震等級


タテログ構法の壁パネルの壁倍率は、1.5~5.0倍までのバリエーションがあります。

コストバランス等に鑑みて、構造計算を行い、柔軟に耐震等級を選ぶことができます。


後に記載している「6.耐震等級のメリット」で詳しく紹介しますが、耐震等級のグレードを上げると、特典としてのメリットが沢山あります。


耐震等級1とは、

建築基準法で定められた「耐震基準」と同等の基準です。

・数百年に一度程度発生する規模の地震(震度6強~7相当)に対して、倒壊・崩壊しない

・数十年に一度程度発生する規模の地震(震度5強相当)に対して、損傷を生じない


耐震等級2は、

建築基準法で定められた「耐震基準」(耐震等級1)の1.25倍の耐震性があります。

災害時に避難所となる学校などの公共施設は、「耐震等級2」の性能を有しています。

また、「長期優良住宅」として認定されるには、耐震等級2以上である必要があります。

※「長期優良住宅」とは長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅のことです。長期優良住宅の建築及び維持保全の計画を作成し、所管行政庁に申請することで認定を受けることができるものです。


耐震等級3は、

建築基準法で定められた「耐震基準」(耐震等級1)の1.5倍の耐震性があります。

警察署や消防署などは、「耐震等級3」の性能を有しています。




3.令和6年能登半島地震の木造建築の被害について(国土交通省統計)


令和6年能登半島地震では、多くの木造住宅が被害を受けました。どのような特性の木造住宅が、どのような被害を受けたのか、詳しく見ていこうと思います。


①耐震基準(建築年)の違いによる被害の実情



国土交通省が発表している資料を見てみると、建築年代(耐震基準)の違いによる被害の差が、如実に表れています。

最近(2000年以降)の建築基準法の耐震基準では、全壊・半壊の被害が、とても少なく抑えられております。


②耐震基準とは

耐震基準とは、「住宅や建築物等の構造物が満たすべき耐震能力の最低限度の基準」のことで、「建築基準法」や「建築基準法施工令」などによって定められています。

日本は地震が多い国ですが、一番初めの建築の法律(市街地建築物法)には、地震に対する耐震基準は盛り込まれていませんでした。


しかし、関東大震災(1923年)の被害を受けて、耐震基準を盛り込んだ法律に改正されました。その後、1950年に建築基準法として、新たに制定された歴史があります。


その後、1978年に発生した「宮城県沖地震」による建物等の甚大な被害を受けて、もう一度耐震基準を見直して、1981年に改正されたものを「新耐震基準」と呼んでいます。よって、1981年以前を「旧耐震基準」と呼ぶようになりました。


また、1995年に発生した「阪神・淡路大震災」による建物等の甚大な被害を受けて、さらに耐震基準を見直して、2000年に改正されました。この基準が、現在も運用されている最新の耐震基準です。


2000年に改正された内容を見てみると、「建物の重さ」とそれに対する「壁量」と「そのバランス」が指摘されています。


ポイント

旧耐震基準:1981年以前

新耐震基準:1981~2000年(きっかけ、宮城県沖地震)

建築基準法改正:2000年以降(きっかけ、阪神・淡路大震災)




4.構造体(壁・柱)のバランスが大切


住宅の「日当たり」を重視するような設計方針の場合、南側に大きな開口部を設ける傾向が強く、壁が比較的少なくなってしまいます。


一方で、北側には水まわり(トイレ、洗面、浴室)を配置すると、壁が比較的多くなります。


そうすると、建物の間取りは南側の壁が少なく、北側の壁は多いという、アンバランスな建物になってしまいます。





建物には2つの中心があります。

1つは重さの中心(重心)で、もう1つが強度の中心(剛心)です。


重心は、建物の荷重に著しい偏りがない場合は、間取り(平面)の中心にあります。

剛心は、建物全体の耐力壁のつり合いで、場所が移動します。


先ほど説明したような、「日当たり」を重視する設計方針だと、建物の重心と剛心の位置にずれが生じやすく、そのため、地震などで揺れたときに、ねじれを大きく発生させます。


大きくねじれると、強度が弱いところ(構造体:柱・梁)に力が集中して、破壊が発生します。つまり、バランスが悪く一部だけ強く設計しても、弱いところで、壊れてしまいます。


よって、バランスの良い壁量(壁配置)がとても大切になってきます。




5. たてものの軽さも大切


鉄筋コンクリート造(RC造)は、頑丈で強固なイメージがありますし、実際にとても堅牢です。一方では建物が重く、一度揺れると構造体への負担が大きくなり、バランスが悪いと柱や梁が破損して、倒壊する可能性も生じてきます。


また、令和6年能登半島地震では、「旧耐震基準」で且つ、「瓦屋根」の住宅が多く倒壊しておりました。上部が重くて、下部の骨格(構造体)がしっかりしていないと、転びやすくなってしまいます。


重いものは、基本的には動きずらい(揺れずらい)ですが、一度動くと(揺れると)重さに比例して運動エネルギーが大きくなり、止める力も大きく必要になります。


タテログ構法は、RC造に比べれば、重さは1/6程度(タテログの比重0.4、RCの比重2.4の場合)で軽く、その割には、柱の集合体なので堅牢です。




6.耐震等級(長期優良住宅)のメリット


メリット① 低金利でローンを借り入れできる(フラット35Sの場合)

長期優良住宅など、省エネルギー性や耐震性などを備えた質の高い住宅を取得する場合、

住宅ローン金利の引き下げ制度である「フラット35S」を利用することができます。


例えば、耐震等級3が条件のひとつである「フラット35S(金利Aプラン)」と、

通常の「フラット35」を比較した場合、次のようになります。


フラット35S(金利Aプラン):借入金利 → 当初10年間:年1.55%、11年目以降:年1.80%フラット35:借入金利 → 全期間:年1.80%


例)(2.500万円×1.55%×10年間)+(2.500万円×1.8%×10年間)

   =(38.78万円×10年間)+(45万円×10年間)=837.5万円

   2,500万円×1.8%×20年間=45万円×20年間=900万円

   差額が、62.5万円あります。


他にも、金融機関によっては独自に住宅ローンの金利引き下げを行っている場合があります。


メリット② 新築住宅取得資金に対する贈与税の非課税措置

(現行の措置は、令和8年12月31日まで)

耐震等級2以上の住宅では、父母や祖父母などの直系尊属から、住宅の新築・取得又は増改築等のための資金を贈与により受けた場合に、1,000万円までの贈与につき贈与税が非課税になる制度です。


通常の住宅よりも500万円多く、非課税となります。


メリット③ 地震保険料が安くなる

耐震等級に応じて、地震保険料の割引率が大きくなります(保険料が安くなる)。

マイホームを建設した際には火災保険にほとんどの方が加入しますが、

近年は地震保険を付随する人も増えてきております。


地震保険の一般的な割引率は次の通りです。

耐震等級3:割引率50%

耐震等級2:割引率30%

耐震等級1:割引率10%


住宅ローンの返済期間中、ずっと保険を掛けているとすると、

返済期間が35年想定の場合は、トータルで年額の割引額×35年分ということになります。


例) 20,000円/年間×35年=70万円(ローン期間)

   50%割引の場合は、その半額の35万円となります。


メリット④ 住宅ローンが減税される

住宅の取得を支援する制度で、毎年の住宅ローンの残高の0.7%を最大13年間、所得税から控除できます。


例) 住宅ローンの残高が、2,000万円の場合、その年は14万円が控除される。


メリット⑤ 固定資産税の軽減措置が受けれる(現行の措置は、令和8年3月31日まで)

長期優良住宅の場合は、5年間に限り、税額の1/2を減額できます。

一般の住宅では、3年間です。よって、2年間お得になります。


例)(3,000万円の住宅)×1.4%×1/2×5年間=105万円

  (3,000万円の住宅)×1.4%×1/2×3年間=63万円

   差額が、42万円あります。


メリット⑥ 不動産取得税の減税額が増加する

通常、新築の住宅を取得したときに発生する税金に対して、長期優良住宅の場合、最大39万円まで軽減されます。

また、通常の住宅よりも100万円多く、控除することができます(控除額:1,300万円)。


メリット⑦ 登録免許税の減税制度

長期優良住宅の場合は、所有権保存登記・所有権移転登記の税率が、一般の住宅より、引き下げられる優遇制度があります。


所有権保存登記:0.05%引き下げ

所有権移転登記:0.1%引き下げ




7.タテログ構法のメリット(ぬくもり、調質、頑丈)



タテログ構法の住宅は、「耐震等級3」のグレードがあります、また、合わせて「断熱等級6や7」のグレードもあります。


つまり、「長期優良住宅」に対応できます。


高性能なタテログ構法の住宅は、災害時などでも壊れずシェルターのような安全な住まいとなります。また、高気密・高断熱健の住まいは、ランニングコスパの良い住宅となります。


その他に、国産無垢木材のかたまりの空間であるタテログ構法は、接着剤を用いず、

調湿効果があり、ぬくもりがある、健康的な住まいです。